縁起の良い吉祥文様「七宝」を、松阪茶を象徴する意匠にしました。

松阪の(Matsusaka)のイニシャル「M]を象り、中央には茶園に咲く茶の木の白い花、周囲には茶の木の生葉を表現しています。

 「七宝文様」の由来は、仏教の経典に出てくる七種の宝のことです。

七宝とは、金・銀・瑠璃・玻璃・しゃこ貝・珊瑚・瑪瑙のことです。

これらを象徴した柄が七宝文様で、同じ大きさの円を円周の4分の1ずつ重ねた文様で、『輪違い(わちがい)』とも呼ばれます。

円が連鎖する様子から、永遠、円満、ご縁、調和などの意味があります。

ご縁は七宝と同様に貴重で大切なものであるという意味もあるそうです。

   

茶の木はツバキ科ツバキ属の常緑樹です。三重県松阪市では4月初旬に萌芽し、5月初旬に新茶となる生葉の摘採が行われます。

茶の木の花は10~11月に開花し、直径2~3センチ程度の白い花が枝先の葉の脇にひっそりと下向きに、1~3輪ずつ咲いて微かな芳香を放ちます。

奈良時代に薬草として中国から持ち込まれた日本茶は、現在でも日本人の暮らしにとって欠かせないものとなっています。

立春から数えて八十八夜(5月初旬)の新茶には滋養もたっぷりと蓄えられており、延命長寿の縁起茶として古来より珍重されています。

また生ものを食す日本食文化においても、緑茶の抗菌・殺菌作用が不可欠です。近年では成人病予防や、抗ウィルス作用や抗ガン作用、消臭効果なども認められています。

日本茶が世界に誇れる唯一無二のスーパーフードとして皆様の心身の調和を保ち、末永く日々の生活を円満に送れるよう願っております。

              六代目当主 謹白